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シルベスター・スタローンの映画「コップランド」をご存知だろうか。
スタローンがいつもの「キャラ」をかなぐり捨てて、地味で等身大の役どころを演じた印象深い作品だ。スタローンは役づくりのために、お腹に贅肉をつけて体型まで変えると言う並々ならぬ意気込みを見せていた。 この、「ヒーロー」からの変化は完全には成功しなかったかもしれない。しかし、演技派の巨人であるロバート・デニーロとも共演し、以後の彼の演技に影響を与えたターニングポイントのような作品だったと思う。 その映画の中で管理人が印象に残ったシーンがある。 スタローン演じる主人公が自分の家で、ブルース・スプリングスティーンのレコードをしみじみと聴いている、という短いシーンだ。曲は忘れたが、「ザ・リバー」あたりのカンジだったと思う。 ブルースのファンならば(と言うかほとんどのアメリカ人)、このシーンによって主人公がどのような家庭の出身で、どのような暮らしをしてきたか、などが想像出来るという、ニクい狙いが含まれている名シーンだ。 管理人は10代の頃、ブルース・スプリングスティーンにかなりハマってしまった。時期的には「Born In The USA」の頃だが、一歩乗り遅れてしまったため、伝説のこのアルバムの来日コンサートには行くことが出来なかった。 ハマるのがあと1年早かったら、マチガイなく行っていたハズだ。 「ボーン・イン・ザ・USA」は言うまでもなく大ヒットした名盤だが、同時にこの作品はブルースにとってはある種の「固定観念」や「誤解」を生み出してしまうという、痛し痒しのアルバムになってしまった。 はっきり言って、このアルバムの「白いTシャツ」「ジーパン」「星条旗」といったイメージは一種の「コスプレ」「舞台衣装」のようなもので、たまたま着ていたに過ぎないと思っている。彼の、より等身大に近い姿は下に貼ってあるアルバム「Lucky Town」のジャケット写真のほうが近いのではないだろうか。 そしてもう一つ、彼のトレードマークになった、エレキギター(フェンダーのテレキャスター)だ。モチロン、これは誤解ではなくホントに弾いているのだが(笑)彼の作品を聴けば、ギターサウンドが前面に出た曲はむしろ少ないことがわかる。 これは、まだブルースと「Eストリート・バンド」が蜜月時代の頃に限ったハナシだが、彼の作品の要になっているのは、ピアノ、オルガン、シンセなどのキーボード類、そしてサックスだ。さらに、ロック系では珍しい「グロッケンスパイエル(いわゆる鉄琴)」も効果的に使われている。 そしてこれはスローナンバーなどに多いが、いわゆるカッティングのリズム・ギターも入っていないことが多い。これらのサウンドの特徴がそのまま、ブルースの音楽のオリジナリティになっている。 モチロン、エレキギターを前面に出した曲もあるが、「ロカビリー・リスペクト」的なノスタルジックなナンバーが多く、いわゆる「メインストリーム」ではない。 なんと「レコード5枚組」という、怒濤のライブアルバムも発売後すぐに購入したのをはじめ、それまでのアルバムは全て揃えた管理人の目から見ると、彼の本質は単なる「ロックンローラー」ではなく、もっとトラディショナルな、ウディ・ガスリーやボブ・ディランの系列に連なる「街の吟遊詩人」ではないかと思う。 PR |
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glockenspielの読み方は、グロッケンスパイエルではなくグロッケンシュピールです。
【2011/09/11 12:49】| | NONAME #56c8f0fbd1 [ 編集 ]
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